ただのブログ

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完結作は、次への序章だった。-NEWSアルバム「STORY」感想② ソロ曲-

お題「NEWSアルバム『STORY』レビュー」


※この記事はnoteにて、2020/03/19に公開したものです。お題に参加したく、こちらでも載せさせてください…!

※書いてる当時はクラウド未読、ツアーに想いを馳せている状態です。





こんにちは。
先日のCD TVで披露されたエスに脳内がかき混ざられっぱなしの私です。自我と超自我と無意識……


前回の続きでソロ曲と、最後に隠しトラックについて書きます。


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毎度のごとく、個人の感想ですので「ふ~ん」くらいの緩い気持ちで見てくださるとうれしいです。




戀 (増田貴久)

もう…なんか……しんどい……(最大の誉め言葉)


森の中にいるようなファンタジーな音色、恋しい気持ちがじんわりと広がっていく歌詞、そして増田さんの包むような声が合わさって、温かくも少し切なく感じる曲だなと思いました。

聴いているうちに私も(NEWS含めて)会いたい人が浮かんできて泣きそうになる。NHKとかで流れてそう。是非流してくれ。


作詞・作曲されたGReeeeNさんも仰っていた通り、一人夜道を歩きながらふと相手を戀しく思う姿が目に浮かびます。それは恋愛的な意味だけではなく、友達や家族など幅広い意味での「戀しい」という気持ちを感じました。


月の綺麗な夜だから
いとしいとしというこころ

月が綺麗ですね……………(限界)


この歌詞が美しさに溢れまくっていて、聴いてて愛しさで胸がいっぱいになりました。ふと見上げたら綺麗な月が浮かんでいて、そんな特別な夜に湧き上がるいとしいとしというこころだなんて、誰が言っているんだ。そうです増田貴久さんです。


あと、特にラストの増田さんの歌声が歌詞と合わさってとっても大好きで、

なんでもない僕から
どうやら なんでもなくない君へ
明日も逢いたい
涙はこうして溢れる

まるで泣いているようにも聴こえるし、遠くにいる「君」へ届いて欲しいという切実な願いのようにも聴こえてくる。


ところで増田さんの言う「君」って、すごく体温を感じます。目の前で言われたら多分泣いてしまう。


そして歌詞が更に切なくさせる。UR not aloneといい、なんでこんなにも心を包む言葉を生み出せるんだろう。ありがとうございます。


増田さんに戀しい気持ちを歌われるなんて贅沢すぎるなあ。こんな風に歌われて惚れない人なんているのか、いやいない(反語)




Narrative (加藤シゲアキ

加藤さんらしい、加藤さんっぽいと言えるほど私は加藤さんのことを知らないし、今後も知ることは出来ないと思っている。けど、これは”加藤さんにしか”創り出せない曲だなとひしひし感じました。


物語を生み出すまでのことを語っているように感じました。


閉鎖された空間の中孤独に歩いているイメージ。その中で浮遊している言葉を集めて少しずつ輪郭をはっきりとさせていく感覚。


創造し、構成し、紡いでいく中で葛藤やもどかしさに渦巻かれながらも作品として形付けられ、そしてその物語の1ページ目を開くまでのことを語っているよう。


ぽつりぽつりとアイディアを呟くように歌っているかと思えば、後半は何か(誰か?)に向かって叫ぶように歌っている。それは読んでくれる誰かなのか、自分自身へなのか。


前半→物語を断片的に書き出している。ぼんやりとした輪郭部分。


中盤→破片を拾って繋ぎ合わせる、構成している。その中での葛藤とか。時々加藤さんの言葉ではなく、物語の登場人物(歴代のソロ曲)からの言葉も混ざっているような。


終盤→書き出す、吐き出す、生み出す。


ここがサビっていうのがなく、全てがサビ。それは物語を創る上で全てが大切な要素だからってことなのかな。


一曲を通して、頭や心の中で思考がぐるぐると渦巻きつつ、それを外に放つ力強さに圧倒されました。生み出すのにはエネルギーがいるとつくづく痛感。


そしてページが開かれたら、またNarrativeとコーラスになりこの曲をまた繰り返す。頭に戻り、次の物語・新しい物語を創っていく。


どうして語ることを歌にしたのか。


私なりにですが、これからも続けていくという決意表明のようにも聴こえました。また、生みの苦しみはあるけど、それでも書いた物語は自分で終わらさなければいけないという覚悟も感じました。 


「あなたの風になりたい」

これは加藤さんから読者に対してとも受け取れるし、これまで加藤さんが創ってきた作品から加藤さんに向けた言葉のようにも見える。ここだけに鍵括弧がついているから、加藤さんじゃない誰かからの言葉に見えるなあ。



ヤドリギ…大地に根を張らず、木の上に寄生する。その木(宿り木)から栄養を吸収し、冬でも緑を保つ生命力の高い植物。


宿り木→加藤さんであり私たち一人一人のことを表しているのかな。


まずは加藤さんにヤドリギ(物語)が寄生し、栄養(知識や思考とか)を吸収する。

そしてその種は遠くへ飛び、また次の宿り木(私たち)へ寄生する。加藤さんから生まれた作品が読む人の中に宿ることを意味しているのかな。


けどヤドリギは地では生きられないから相手の木がないと死んでしまう。つまり物語は読み手がいないと死んでしまう。



加藤さんの小説って不思議とすらすら読めるし、Narrativeの歌詞もとても耳心地がすごく良いなと思いました。言葉の選び方が秀逸すぎる。


元々加藤さんの声がタイプってこともあるし、音もメロディーもすごく素敵で(なんとなく民族らしさを感じた)、Narrativeめちゃくちゃに好きなソロ曲です。ずっと聴いていたい。




STAY ALIVE  (小山慶一郎

イントロを聴いた瞬間、「これは好きなやつだ」と確信しました。


個人的に小山さんのこういったノリノリ系の、少しチャラついた音楽がとても好きです(当てはまる言葉が浮かばずすみません) なので、WORLDISTAのソロとか正直大好物です。無意識に体が踊ってしまう。


メロディーがすごく格好良くて、そこにまた力強い歌詞ががっちりはまっていて、とてもエネルギッシュに感じました。

考えながらじっくり聴く良さもあるけど、個人的にこの曲はいい意味でフラットに聴いて気持ちを高めてくれる。歩きながら聴いているとちょっといつもより強くなれそう。再生回数が何気に多いです。


サビが渋谷の109みを感じて聴いてて楽しい。109あまり行かないし特にここ数年は全く行ってないからただの偏見だけど。


小山さんの低音がとても心地よく響いて大好きなんですが、

光のないパレード
孤独の最果て
大切なもの
失うほど…

この部分、めっちゃ好き。エスの転調したところも好きだし、低く響く感じがたまらない。


バリバリ踊る小山さんが好きだから、是非コンサートでは踊って欲しいなあ。長い手足を使ってイケイケに決めて欲しい。私はスキニーを履く小山さんが大好物です。





プロポーズ (手越祐也

結婚した。してた。おめでとうございます。


これ、参加した結婚式で流れたら大号泣してしまう…それくらい愛に満ち溢れた楽曲…


手越くんの歌声には表情が宿っているなあと常々思っていたけど、今回特にそれを感じました。めちゃくちゃ優しく、愛おしそうに微笑みながら歌う姿が浮かぶ。


歌詞がすごく優しさに溢れていて、相手を大切にする想いが伝わってきてすごく尊い。一人称が「僕」なのもまたいい。


赤の他人同士だった二人が同じ名字になるって、改めて見るとすごいことだな。すごいしか言ってないな私。


二番サビ前の「付き合ってください!」にドキッとしてしまった。文字だけ見ると可愛く感じたからそうくると思いきや、すごく真っ直ぐだったもんで。きゅんとしてしまう。


愛し合っている二人の結婚という意味だけじゃなく、手越くんからファンへ向けた感謝や愛のメッセージソングのようにも聴こえた。めちゃくちゃ愛されてない?そりゃ聴いてて照れてしまうわけだよ。

ソロ曲の最後を飾るに相応しい一曲でした。






[Secret Track]

最初のSTORY感想を書いた後で知ったんですけど、初回盤にはシークレットトラックがあったんですね…!!聴いた瞬間興奮しまくった。


これは私のSTORY開封までの流れですが、

パソコンに曲を取り込もうとした時、「ソロも入っているから通常版を開けよう」

→以降はCDを開けずプレーヤーから曲を聴きまくる

→初回盤は映像を見るために一度開ける。曲は既に取り込んでいるからCDは未開封

なんというか、楽曲を聴く流れまで見透かされている気がしてならない…


見つけた瞬間鳥肌が立ったのと同時に、自分はまだまだ甘いと手の平に転がされたような気持ちになりました。でもそれが全く嫌ではなかったです。やっぱり精神がMなのかな。


「神は細部に宿る」とはまさにこのこと。隅々まで愛を詰め込んでくれるNEWSは天才か。


しかも、そのシークレットトラックがWORLDISTAオーラスで流れた映像の音源で感動しました。


さっきの流れの話に戻りますが、これを最後に聴くだろうと想定されてのこのチョイスなのかなと思うとやっぱり震える。アルバム曲からのソロ曲を聴いて最後の最後にこれまでの四部作のタイトルを告げて、これで本当に「おしまい」って感じがして、一つの大きな作品のページが閉じられました。


いやあ、すごいな。最高だな。




さ、今日もSTORYを開こう。